CASE

指導についての文化の違いで
トラブルが起きたE社さん

ご相談内容
業種:建築業

採用した外国人が急に仕事に来なくなりました。

「採用した外国人が急に仕事に来なくなった」
と建築業のE社様からご相談を受けました。

E社ご担当者様

採用した外国人が仕事に来なくなったんです。
こういう場合、どうしたらいいんですか?

天満

お仕事に来られなくなったと。
仕事に来なくなった前日、なにかありましたか?
どんな些細なことでも結構ですので教えてください。

E社ご担当者様

そういえば最後の出勤日、仕事でミスがあったので指導しました。ただ、そんなに強く叱ってないですし間違っても手をあげるようなことはしていません。

天満

なるほど。
その指導はどのような状況で指導されたのですか?

E社ご担当者様

いや、ミスをしたその場で指導しました。
日本人への指導と同じですよ。

天満

そうですか。
もしかしたらそれが原因かもしれませんね

E社ご担当者様

どういうことですか?

国によっては人前で叱られることを屈辱と捉えることがあります。
叱られた内容よりもとてもショックを受けたために仕事に来れなくなったのかもしれません。
これは多くの日本人がしらないことであり
外国人を採用する場合は能力だけでなくその国の文化や風習に配慮する必要があります。

技能実習生を始め、海外の方と接する仕事をされている方だけでなく
ご覧の皆さまにぜひ知っておいて欲しいのですが人前で叱責してはいけません。

人前での叱責は相手の尊厳を傷つける行為を意味します。
その行為そのものが「怒りのコントロールができないことの証明」の烙印となり
本人の評価を下げることになりますし、
東アジアや東南アジア圏では命の危険にもつながる侮辱行為です。

E社ご担当者様

知りませんでした。
どうしたらいいでしょう。

天満

連絡が取れましたら落ち着いて、冷静にお話しされるのがいいと思います。
その際には知らなかったこととは言え彼の尊厳を傷つけたのでお詫びされるのがいいと思います。

E社ご担当者様

わかりました。

数日後

その後、E社のご担当者様はその方と連絡がとれ、
話の場を持って和解し、前と同じように働いてくれるようになったとご連絡をいただきました。

このように、日本人が知らない諸外国の文化、風習はたくさんあります。
日本人のあたりまえは外国ではあたりまえではないことを理解する必要があります。

何かわからないけど外国人労働者とトラブルになってしまった、
あるいはその国にどんな文化、風習があるのか知りたい、といった場合には
当センターへご相談ください。